すっげぇ今更だけど前回の続き。
いやー さすがに一年経つ訳で、マズイでの上げてみた。
突然目の前から泣いて居なくなった彼女を必死に追いかけて
追いかけて…おいかけて…さ、さすがエアライダー、アイツ本当に能力使ってないのか?あっという間に撒かれた…
アレから数日、ずーっと連絡してるんだが着拒否してんだろうな、電話は出ねぇ
メールの返信はねぇ、学校で見つけて話しかけようとしてはダッシュで逃げられを繰り返す日々。
なーんて日が一週間程経ちいい加減心のひろ~い俺でも限度が来る訳で
今度見つけ出したらぜってぇ捕まえるって意気込みで高等部に来たんだが…
全然しらねぇ男と人気の無い所に向かう奈都貴の後姿が見えた。
何故か妙に焦った
跡を付けるのは悪い気がしたけど、追わないといけない気がした。
「俺と付き合って下さい」
って、おまぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!イキナリかよっ!!!
堂々と見る訳にもいかず、木陰に隠れながら成り行きを見ていた俺…今思えば情けない…
つか、そんなの奈都が受ける訳ねぇだろ!って思ってたのになぁ
何で即答で断らないんだろう?何故か裏切られたような気がした
だって、お前には………
お前には??
俺…今なんて???
「返事は後でもいいから」
そう告げて男は去って行った。
当の奈都はそのままブツブツと独り言を呟いている
何だろう…妙に胸の中がモヤモヤして、イライラする
つーか何?俺に告った後に別の男に告られたのに何ですぐ断らねぇんだよ!
「へ~さすが、花乃宮のお嬢さんはモテるねぇ~」
気がついたら嫌味を言いながら彼女の前に現れていた。
突然の声にビクっと体を震わせるものの声の主が判るや否や膨れた顔をしこちらを向く
「なんだよぅなんだよぅ覗きなんて趣味悪いよぅ」
なんだよ、その態度…
「別に、覗きたくて覗いた訳じゃねぇぜ。どっかの誰かさんが着拒否なんかするからな」
「だって用事ないでしょ」
………なんだソレ
「は?何で用事無いって決めつけてんの?」
「じゃ、なんの用事さぁ」
散々人に心配かけさせやがって…
「あ?用ねぇと逢っちゃいけねぇのかよ?つーかさ何で俺、着拒否食らわなきゃなんねぇの?」
「それは自分の胸に聞けばわかるでしょ!てかなんでわざわざ言わないといけないのさ」
…ふざけんな!!
「わかんねぇから聞いてるんだろ!?わかってたら聞かねぇっての、アホらしい」
イラついて思わず声が荒くなりでかくなる
あぁ…泣きそうな顔してんなぁ…本当は泣かせたくないのに
「いいから答えろよ、人に散々心配かけさせたんだからな、それなりの理由あんだろ?」
「僕のことなんか…ほっといてよぅ…やっと少し落ち着いたのに」
「あぁ?お前勝手すぎ、何ソレ?意味わかんねぇ」
意味わからん回答に思わず呆れた顔で返事を返すと、何を思ったか今度はボロボロ泣き出しやがった
流石に焦った俺はココで完全に冷静になれるハズ、だったんだけどなぁ…
「なんで僕のこと心配なのさぁぁぁ~」
この台詞に完全にカチンっと来た
「ああぁ?心配すんに決まってんだろうが!
イキナリ告白しておいて、答え聞かずに泣いて走り去られりゃ心配するだろうがフツー!!
つーか俺が心配しちゃいけねぇのかよ!!」
近くにある木を叩き思わず叫んだ。
だってねぇ?無いだろフツー。友人の心配すんなとか意味わかんねぇし!
「だって…だって…優真君ごめんっていったじゃん~僕、僕とつきあえないってことでしょ~~」
「………は?え?な…何ソレ?」
一瞬の間。
あまりにもあまりな予想外すぎる台詞に俺の怒りは空の彼方へ飛んでいった
一生懸命思い出すも全く検討が付かず…そんな事言った覚えありませんが??
「告白して優真君ゴメンって言ったじゃん、言ったじゃん!付き合えないゴメンことだよ~」
「言ってねっ…………Σああああああああああああああっ!!あっ、いやっ言った事は言ったケドっ」
えぇ思い出しましたともっ!言いましたね確かに『ゴメン』って…このおバカ脳めっ☆
慌てて誤解を解こうとするも、完全にパニくった俺。一生懸命誤解を解く事に専念した。
「いや、あの、ちょっと待って奈都貴さん。確かに俺ごめんって言ったけど、ごめんのゴメンって事じゃなくてな」
「じゃーなんでごめんなの~?なのさぁ~」
この時点で奈都貴さん優勢。俺何故か責められるハメに
俺のこのおバカ脳と口が招いた結果っスもんね!納得行くまで話しますわぁ!でも、うる覚えだから自信ないけどねっ☆
「えーっと、俺もあの時ちょいパニくってて…ゴメンの後に『少し待って』って言いたかったんだと思う…多分…」
「多分なの~??」
「えっと、そのパニくっててあんまり覚えてないってーか…でも、奈都とは付き合えないって意味じゃ無い事だけは事実だから」
「じゃ、つきあえるの~?の~」
はいイタダキましたぁ!突然すぎますよお嬢さんっ!
「Σえぇ!いや えーっと、そーゆーつもりで今日逢いに来た訳じゃ…」
そうですよ、俺は今日貴方に文句を言うつもりで来た訳でしてぇ~
そんな急に言われても……とか思いつつも、さっきの言葉が脳内に響く
『だって、お前には………』
んな事考えてたらウル目で見上げて
「ぼくのこと嫌い?」
っでたぁぁぁぁぁ!そ、そんな顔されたらっっ!
「き、キライじゃねーよ!」
って言うしかねぇだろぉぉぉぉ!反則だあぁぁ…orz
「つーかキライだったら心配とかしねぇし…んーその…少し時間がほしいって…言いたかっただけなんだけど……」
「うん…ぼく、待つ…デス」
「……………」
本当に、本当にココで待たせていいんだろうか?
この数日でイラついた理由…それは単に無視され続けたから?だったら何で告白シーンみてあんなにイラついたんだろう?
その答えは何となくわかってた気がする…
『だって、お前には………俺が居るだろ?』
そうさっき思った言葉だ。前々からあった気持ちなんだろうな、でもこの2人の『友情』を壊したくなかった
だから見ないフリしてたんだな俺…カッコ悪っ
『男女の友情』はある。だけど俺らのその関係も潮時だな。その先へ進む時が来たんだ
「いや、待つ必要ねぇよ」
「ん?待たないの??」
「え?待ちたかった?」
「待ちたくないですよ」
「どんな答えでも?」
「…うん」
「よ、よぅし!」
段々と体温が上がる、心臓が早鐘のように鳴り出し顔が赤くなるのが判る
でも、今まで隠してた分ちゃんと伝えねぇとな
「えーっと…その…ま、まず、変な誤解とかさせたり、落ち込ませたり、怒鳴ったりしてゴメンな」
「うん…ボクモはやとちりして…ごめんなさいデス」
「んで、あーえーっと…だから…その…はやとちりで、心配かけさせんな。連絡つかねぇし、事故にあったかと思って心配したんだからな?」
「うん」
ガチコチに固まって小刻みに震える両腕を何とか彼女の肩に回し、そのまま抱き締める
「こ…これが…俺の…答え……デス」
状況が飲み込めないのか、しばらく反応のない奈都。きっとポカーンとしてんだろうなぁ…
って…てか…すすすっ『好き』とかい、言えねぇし…心の準備的な意味で!
「えーと…これはいいってことなんだ?わ、わーい」
俺の意思が伝わったようで良かった。でも正直恥ずか死にそうだ…
彼女の問にコクリと頷き一度離れ彼女の顔をまっすぐ見つめる。
「あ、改めて俺から…………お、おおお…俺と、つ、つつつつ…つきっ」
ぐはぁぁぁっ!い…いえてねぇぇぇぇぇ!!落ち着け俺!落ち着くんだぁぁ!!
何度も言うが俺は今日、彼女に文句言いに来ただけで告白するつもりは無かったぁ!
だ、だからっ!!こ、心の準備ができてないんですよぉぉ!わ、判ってくれるよな?いたいけな少年達よぉぉお!
って、んなアホな事考えてないで、このままだとあまりにも無様なので深呼吸し、再度チャレンジ!
「……俺と、付き合ってくれませんか?」
「はい、ですぅ」
何度か頷き笑顔で受けてもらえた。うっ、やっべぇ…可愛い……
なんて思ってると、突然向こう側から抱きついてきやがった、慌てて抱き留めるも踏ん張り聞かずそのまま尻餅をつく
「っつてぇ~~~~…お前はしゃぎすぎっ」
「だってだって!ぼく、とっても嬉しいんだもん優真くんのこと離さないんだよ~♪」
こうして俺らは『友達』から『恋人』の関係へと発展した。
今まで通りあまり変わらない気もするけど…横に居るのは今まで以上に特別な存在。
これからはお前には俺が居るんだから、他のヤツなんか見るんじゃねぇぞ?
男女の友情ってあると思ってる。
それは今でも変わらずに。けど違うケースもある訳で、それが今回の俺ら
こーゆーのも悪くないよな?
終
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